川崎仙台薪ストーブの会:日本人の諦観

小雪 朝より夕方のほうが気温低く車載の温度計はマイナス4℃でした。茂庭台の坂道は往路もでしたが復路が特に大渋滞。スリップ事故は気温を正直に反映するようです。


表記の言葉は台風や地震などに頻繁にみまわれるこの列島に住む人たちがそれらを与件として受入れる外なく生きていたことをさします。東電原発事故は天災とは云えませんが、今も避難しているとか出荷を禁止されているなど直接被害を受け続けている人以外の殆どの日本人は今では「諦観」(もしかすると傍観)するようになっているのではないでしょうか。

 昨年度は薪の灰の放射能が盛んに問題にされましたが今年度は話題にもならないようです。お蔭で今年は(理解あるご近所のお蔭で実際には「も」)気兼ねなく薪ストーブライフを楽しんでいます。後にデータを示す*ように、仙台周辺での普通の生活なら原発事故由来の放射能は気に病むほうが健康に悪い、というのが私の感覚です。灰にすれば濃縮されるのでちょっと大きな数字がでますが、落葉のままだってどうせ総量としては変わらないんだし。どうやら私は典型的な日本人のようです。

傍観しても構いませんが無知を自覚せず騒ぎ立てるお偉いさんは困ったものです。新潟県知事が大槌町からの木屑焼却について柏崎の市長(政敵らしい)を「殺人に近い犯罪行為」と罵ったとか。でもね、持ち込む木屑の放射線量はちゃんとチェックされているし、文科省放射線モニタリングによれば今日の新潟市の空間線量は0.062μシーベルト/時(1m高に換算)に対し大槌町の数字はありませんがその隣の釜石市では0.048なんですよ。この知事さんに0.062と0.048とどっちが大きい?と聞いたら「そりゃ0.048だ。だって釜石の方が新潟より汚染されているに決まってるじゃないか」と答えるのではないでしょうか。

最初の写真は我家の現在の空間線量です。ひと桁はちょっと寂しいが時々5になったり7になったりもしますから二桁めがなくても構いません。私は有効数字で発信元の科学リテラシイーを判断することにしています。学生実験のレポートで意味ない数字を並べた(電卓ができてから増えました。手計算の時代はそんなことはありませんでした。)ものは減点しました。

薪割機は2台とも故障だし集材機はオペレータがいないので使えないし、というわけで今日はもっぱら現場から国道沿いの薪棚への薪の搬出。軽トラ14台とのこと。バケツリレーとアフターの写真2枚を。伐採地の薪棚がすっきりしました。ついでにようやく添付ファイルとして受取れた新年会の写真も月遅れで。

 里山に手を入れ、環境を守って薪を有効利用するという「川崎仙台薪ストーブの会」に興味をお持ちのかたがおられたら是非lumberjackclub@googlegroups.comにメールを。

 
*薪の灰だと元の木のローカルな生育環境に大きく依存するので手許にある少数の測定例を一般化はできませんが、我家の落葉(コナラ、コブシ、シデ等と街路樹のサクラ等)は適当に混ざっており、仙台市北郊の住宅地の典型例とみなしてよいでしょう。昨年度の落葉の灰は約6400Bq/kgで3/11以後芽生えたものなのにこの数字とは、とちょっと驚きましたが今年度のものは1200Bq/kgに減っていました。灰にすると200倍くらいに濃縮されるので落葉そのものでは6Bq/kg程度。100Bq/kg以下なら食品として市場で流通して良いとされているし、お米のK-40による自然放射能は20-30Bq/kgですから、食べたって(食べませんが)問題がないレベルです。