春窮の民、鳥も私も薪の会も

民俗学者宮本常一の「山に生きる人々」に「春窮の民」という言葉がでてきます。焼畑に依存していた昔の山の住民にとって秋の収穫の尽きる早春が最も厳しい季節だったことを形容した言葉です。

 くずリンゴをわけてもらって野鳥にやっています。お正月明けくらいまでは贅沢にも赤い皮が残されていますが、今の時期になると朝のリンゴは夕方には影も形もなくなります。野鳥も「春窮」のようです。

 私も「春窮」しています。今冬の寒さで乾燥薪が尽きてしまい、昨秋のものを温風(OMソーラーの送風口)で強制乾燥させて騙しだまし燃やしています。
 薪の会も「春窮」のようで薪の流通在庫が底をつき、伐採地からの運び出しを急ぎたいとの連絡がありました。その後「昼にカレーを作ります」とか「もみじの味噌漬け持っていきます」等のメールが続き、14名の参加。食材を提供して下さった方、調理して下さった方、御馳走様でした。
 バケツリレーで薪を軽トラに積むまでは良いのですが、気温が高く雪はぐつぐつでドライバーはずいぶんと難儀をしたようです。軽トラ3台各3回運び出しました。「キノコフリー」の素晴らしい薪です。下の薪棚の写真からも分ります。他には伐倒したり玉切り材を集材機で運びだしたり。

 終了後の理事長宅脇の薪棚 3(本か架:棚の数え方だそうです。ただしネットからの情報は嘘も多いので責任は持ちません)の現状です。2/18の写真では左の“ショウルーム的薪棚”の“B-tana”は空でしたし、一杯だった下の“デザイン的薪棚”のほうは一度空になって今日ここまで運び込んだものです。だんだん歯車が回って行く感じがします。