川崎仙台薪ストーブの会:北風と太陽と薪の乾燥その2と新年会、作業現場の最近

小理屈は後まわしにして、薪の乾燥過程で重さ(W)は図1のように時間の経過とともに“乾燥薪(温度、湿度、樹種等によって決まる平衡状態での水分を含む)”の重量(Wdry)に漸近的に近づいていくと予想されます。ここで“半減期”とは(W−Wdry)の半分が蒸散するまでの時間です。
 半減期の2倍の時間が経てば蒸散するべき水分の3/4、3倍で7/8、すなわち9割近くを失い、あとはゆっくりと残り1割強が少しずつ出ていくだけです。即ち曲線はx軸に平行なy=Wdryという直線に次第に近づくはずです。

 実際に測った薪(コナラ、径~30cmを四分割、~5kg、かなり大きめ)の重量変化が図2です。上から順に日陰の薪棚、日向の薪棚、居間の隅、OMソーラーという日光利用の暖房の床下吹出し口に保存したものです。

いずれも初めは蒸散速度が速いが90日も経てば遅くなり、図1の曲線の予想通りとなるのでこれ以上時間をかけても大きな変化はないことでしょう。一方、図1のWdryは保管場所によって75%(日陰)~65%(温風吹出口)とかなり違ってきます。温度は日陰<日向<居間<吹出口だし湿度はその逆の順ですが、日向でも日陰でも薪棚の温度は殆ど変わらないはずだし、居間には当然日照はないので次のように結論できます。すなわち、薪の乾燥には
◎保管場所の湿度が最大の因子。
◎乾燥には3ケ月程度で実用上十分。
 実は日向と日陰では速度はちがうが同じ一定値に近づくだろう(日照がなければ温度は同じだから)と予想していたのですが外れました。ok氏の“乾燥に効くのは日光より風通し”という経験則の風通しとは湿気のこととして理解できます。
 小理屈をこねることはやめにします。知りたい方はネットで「一次反応」で調べて下さい。

時期遅れですがky氏が送って下さった23日の新年会の写真とog氏のFBから転載の30日の現場のbeforeとafterの写真を掲載しておきます。